なぜ、いまさら勉強をするのか。
学生でもないのに。
試験があるわけでもないのに。
誰かに褒められる保証もないのに。
それでも机に向かう夜がある。
静かな部屋で、ペンの音だけが小さく響く。
あの時間は、不思議と落ち着く。
勉強は、未来への投資だとよく言う。
でもそれだけじゃない気がしている。
勉強は、今の自分を裏切らないための行為だ。
「昨日より少しだけ賢くなりたい」
その気持ちに、ちゃんと応えるための時間。
世の中は速い。
情報は次から次へと流れ、
知らない言葉が毎日のように生まれる。
何も知らないままでいると、
世界がどんどん遠くなる気がする。
だから勉強をする。
置いていかれないためではなく、
自分の足で立っていたいから。
勉強は、派手ではない。
成果がすぐに見えるわけでもない。
ノートに書いた文字は、
翌日には半分忘れているかもしれない。
それでもいい。
積み重ねたページの厚みは、
いつか自分の背骨になる。
自信という名の、見えない柱になる。
これから勉強をする理由。
それは、未来が不安だからでも、
誰かに勝ちたいからでもない。
変わり続ける世界の中で、
変わり続けられる自分でいるため。
今日の一時間は小さい。
けれど、その小さな一時間が、
数年後の自分をそっと支えているかもしれない。
そう思いながら、またページをめくる。
静かな夜に、未来の自分へ小さな種をまくように。
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