夜になると、記憶力が少しだけ弱くなる気がする。
昼間ならすっと入ってきた言葉も、
夜の頭にはなかなか残らない。
ノートに何度も同じ単語を書く。
書いて、見て、閉じて、また開く。
それでも思い出せない。
「自分は向いていないのかもしれない」
そんな考えが、静かな部屋に浮かぶ。
外は暗いのに、
不安だけがやけにくっきりしている。
でも、ノートは嘘をつかない。
今日書いた文字は、確かにここに残っている。
覚えられなくても、
手を動かした時間は消えない。
不思議なことに、
数日後ふとした瞬間に思い出すことがある。
あの夜、何度も書いたあの言葉。
覚えられなかったはずなのに、
ちゃんとどこかに残っていた。
夜の勉強は、成果が見えにくい。
だからこそ不安になる。
それでもページを閉じる前に、
「今日もやった」と小さくつぶやく。
覚えられない夜のノート。
それは失敗の記録じゃない。
未来の自分への、静かな下書きなのかもしれない。
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