店の棚で手に取った瞬間、心は満たされていた。
「これで勉強ができる」と、まるで未来が約束されたかのように。
ページをめくる前から、達成感に包まれていた。
帰宅して机の上に並べると、さらに安心感が増す。
表紙の文字をなぞるだけで、なぜかやる気が出た気になる。
でも、実際に手を動かすのは明日でいいかもしれない。
気づけば夜が深くなっている。
参考書は机の上で静かに佇むだけ。
ページを開くことも、書き込みをすることもない。
それでも、心は満足している。
勉強はまだ始まっていないのに、
「やった感」を味わってしまった夜。
少しだけ罪悪感もあるけれど、
それもまた、自分らしい一日かもしれない。
明日はページをめくる日。
今日の満足感は、ただの前振りだ。
参考書を手に入れた夜の静けさは、
未来の学びへの静かな約束なのだと思う。
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