本当にそれくらいの気持ちだった。
机に向かって、少しだけノートを開いて、
すぐにやめてもいいと思っていた。
やる気があったわけではない。
むしろ、今日はもう何もしたくない気分だった。
スマホを見て、動画を見て、
気づいたら時間だけが過ぎていく。
そういう一日になりそうだった。
でも、何もしないまま終わるのも、
少しだけもったいない気がした。
だから、自分に言い聞かせた。
5分だけでいい。
それ以上はやらなくてもいい。
そう決めると、少しだけ気が楽になった。
勉強しなきゃいけないと思うと重たい。
何時間も集中しないといけないと思うと、
始める前から疲れてしまう。
でも、5分だけならできそうだった。
完璧にやる必要もない。
全部覚える必要もない。
ただ、今日の自分が、
少しだけ前に進めばそれでいい。
ノートを開く。
ペンを持つ。
最初の一問を見る。
それだけで、もう昨日とは少し違っていた。
不思議なもので、始める前はあんなに面倒だったのに、
一度手を動かすと、少しだけ続けられる。
5分だけのつもりが、
気づいたら10分になっていた。
10分が、15分になっていた。
もちろん、すごく集中できたわけではない。
途中でスマホも気になった。
眠くもなった。
でも、今日はそれでいいと思った。
勉強は、いつも立派な気持ちで始めなくてもいい。
やる気に満ちていなくてもいい。
気合いが入っていなくてもいい。
むしろ、やる気がない日に、
5分だけでも机に向かえたことのほうが、
案外大きいのかもしれない。
勉強できる人は、毎日燃えている人ではなく、
燃えていない日にも、少しだけ手をつけられる人なのかもしれない。
今日は、たくさん進んだわけではない。
問題集のページも、ほんの少ししか進んでいない。
でも、ゼロではなかった。
何もしなかった一日ではなかった。
それだけで、今日の自分を少しだけ許せる気がした。
5分だけ勉強する。
それは小さすぎる目標に見える。
でも、始められない日には、
その小ささがちょうどいい。
大きな目標は、時々人を止めてしまう。
小さな目標は、そっと背中を押してくれる。
今日は5分だけ勉強するつもりだった。
でも、その5分が、
今日という一日を少しだけ変えてくれた。
明日もまた、完璧じゃなくていい。
5分だけでもいい。
その小さな積み重ねが、
いつか自分を少し遠くまで連れていってくれるのだと思う。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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