2026年6月2日火曜日

覚えたはずなのに、きれいに忘れている話

覚えたはずなのに、
次の日にはきれいに忘れている。

勉強をしていると、
そんなことがよくあります。

昨日はわかった気がした。

問題も解けたし、
説明を読んだときも、
「ああ、そういうことか」と思った。

それなのに、
少し時間がたってから同じところを見ると、
まるで初めて見るような顔をしてしまう。

あれ。

これ、昨日やったはずなのに。

そう思いながら、
頭の中を探してみる。

けれど、出てこない。

引き出しを開けるように、
記憶を探しているつもりなのに、
そこには何も入っていない。

きれいに空っぽになっている。

この瞬間、少し落ち込みます。

自分は覚えるのが苦手なのか。

勉強しても意味がないのではないか。

昨日の時間は、
どこに消えてしまったのか。

そんなふうに考えてしまうこともあります。

でも、忘れること自体は、
そんなに特別なことではないのだと思います。

人は忘れる。

それはもう、
仕方のないことなのかもしれません。

むしろ、
一度見ただけで全部覚えられるほうが、
かなりすごいことです。

勉強は、
一回で頭に入れる作業というより、
何度も同じ場所に戻ってくる作業に近い気がします。

一回目は、ただ見る。

二回目で、少し引っかかる。

三回目で、
「あ、これ前にも見た」と思う。

四回目くらいで、
ようやく少し自分のものになる。

そう考えると、
忘れていることに気づくのも、
勉強の一部なのだと思えてきます。

忘れたから終わりではなく、
忘れたことに気づいたから、
もう一度覚え直せる。

そして、
覚え直したものは、
前より少しだけ残りやすくなる。

完全に消えたように見えても、
実は頭のどこかに、
薄い跡が残っているのかもしれません。

だから、
もう一度見たときに、
ほんの少しだけ早く理解できる。

前より少しだけ、
引っかかる場所がわかる。

その小さな積み重ねが、
覚えるということなのかもしれません。

勉強していると、
自分の忘れっぷりに驚く日があります。

こんなにきれいに忘れるものなのかと、
逆に感心してしまうくらいです。

でも、そこでやめてしまうと、
本当に何も残らない。

もう一度だけ見てみる。

もう一回だけ書いてみる。

もう一問だけ解いてみる。

そのくらいの小さな戻り方で、
少しずつ記憶は太くなっていくのだと思います。

忘れる自分を責めすぎなくていい。

忘れることを前提にして、
また戻ればいい。

勉強は、
覚えたことを失敗なく守り続けるものではなく、
忘れて、戻って、また拾い直すもの。

そう思うと、
少しだけ気が楽になります。

今日忘れていたことも、
明日また見ればいい。

それでも忘れたら、
またその次に見ればいい。

きれいに忘れてしまったように見えても、
何度も戻った分だけ、
少しずつ自分の中に残っていく。

勉強とは、
たぶんその繰り返しなのだと思います。


ここまで読んでくれて、ありがとうございます

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